常在微生物を、原因病原体として目の敵にするという従来の抹殺療法的発想が通用しない面が出てくる。身体の中にまったく常在菌が存在しない動物を無菌動物という。無菌動物を作るときには妊娠動物に帝王切開を行なって胎児を無菌的に取り出し、飼料や飲用水を含めて全体を無菌的状態にした、外界と隔絶された飼育箱で飼うわけである。その後、無菌動物の生活は繁殖を含めて、代々この無菌的飼育箱の中で行なわれることになる。抹殺療法的な考え方で日和見感染症を治療すると、患者から常在微生物をすべて除去したあと(実際は不可能に近いが)、この無菌動物と同じ環境で生活させなければならなくなる。
これは原理的には不可能ではないだろうが、実現はかなり困難なことである。やはり日和見感染症の治療には、患者の抵抗力を元通りにすることを試みると同時に、常在菌が根絶されなくとも、宿主が日常生活に支障を来たさないようにすることに主眼を置くべきだろう。普通の病原微生物を古典的病原体とよぶとすれば、常在微生物は日和見感染症病原体ということになる。常在菌の病原性の本質を病原微生物と対比して研究する必要があるが、常在微生物は古典的病原体に比べて個性が乏しく、標的とされる弱点が少ない。さらに宿主の抵抗力が低い状態にある日和見感染症の治療は、古典的病原体による感染症に対するものより難しいという。
2015年4月18日土曜日
2015年3月19日木曜日
中国への直接投資額の急上昇
日本でのアメリカの軍用機の組み立てに似ていて、その目的は経済収益をあげるにとどまらず、組み立て生産システムそのものを習得し、一部部品は中国でも生産して、中国の設計・生産技術を高めることにもある。郵小平は天安門動乱以後の中国経済のこのような変化を見て、一九九二年の一月から二月にかけて、経済特区を視察し、この地域の経済発展は中国の将来の一つのパターンとして重要な意味を持つと判断したのであろう。それに応えて、ことにハイテク製品の製造企業には、その製品を全量海外輸出に向けることを条件として、経済特区での優遇措置をさらに拡大する法律が作成された。海外資本の中国への直接投資額は、一九九一年の二八九億ドルから九二年の四三七億ドルヘ、さらに九三年には六七〇億ドルヘと急上昇を遂げたのであった。
趙紫陽も沿海各地を視察した後、「わが国沿海地域の経済は、有利な発展のチャンスを迎えている。先進諸国・地域は、たえず産業構造を調整し、労働集約産業は労賃の低いところへ移りつつある。この移動において、わが国の沿海地域はおおいに吸引力を持っているはずだ」と語ったのである。部小平も趙紫陽も、日本を追ったアジアNIESの経済発展のパターンを、中国沿岸地域に持ち込もうとしたのであるが、彼らはむろん、それが中国経済の発展のパターンの一部に過ぎないことを承知していたであろう。中国と他の東アジア諸国との経済と技術との違いは、中国が、アメリカやロシアやヨーロとハ諸国と宇宙ビジネスで競り合うほどの、高度の技術力を持っている一方、全国農村に展開する郷鎮企業が比較的素朴な技術できわめて大衆的な工業製品を製造し、それが中国の日用品やセメント、石炭などの国内需要を満たしているばかりでなく、輸出貿易においてもきわめて重要な役割をはたしていることである。
趙紫陽も沿海各地を視察した後、「わが国沿海地域の経済は、有利な発展のチャンスを迎えている。先進諸国・地域は、たえず産業構造を調整し、労働集約産業は労賃の低いところへ移りつつある。この移動において、わが国の沿海地域はおおいに吸引力を持っているはずだ」と語ったのである。部小平も趙紫陽も、日本を追ったアジアNIESの経済発展のパターンを、中国沿岸地域に持ち込もうとしたのであるが、彼らはむろん、それが中国経済の発展のパターンの一部に過ぎないことを承知していたであろう。中国と他の東アジア諸国との経済と技術との違いは、中国が、アメリカやロシアやヨーロとハ諸国と宇宙ビジネスで競り合うほどの、高度の技術力を持っている一方、全国農村に展開する郷鎮企業が比較的素朴な技術できわめて大衆的な工業製品を製造し、それが中国の日用品やセメント、石炭などの国内需要を満たしているばかりでなく、輸出貿易においてもきわめて重要な役割をはたしていることである。
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