2012年7月10日火曜日

離れて暮らす両親へ「親孝行代行サービス」を贈ってみては如何?

日常生活につきものの「家事」のなかには、意外とキツイ肉体労働も多い。びっしり汚れた自宅の浴室を汗だくで掃除しているときなどに、ふと高齢になりつつある親のことを思った経験がある人もいるはずだ。自分が代わってあげられればいいけれど、忙しい毎日のなかでは、それもなかなか難しい。

そこで最近、親元を離れて暮らしている子世代の間で、「親孝行代行サービス」を全国展開してくれるそうだけど、一体どんな“親孝行"なんだろうか? 総合家事代行サービスが注目されている「カジタク」の取締役COO兼CFO・楠見敦美さんに話を聞いてみた。

「弊社の『親孝行代行プラン』は、お子様へ向けて親御さんを専門スタッフが定期的に訪れ、掃除・洗濯・買い物といった家事を代行するサービスです。業務終了後は、高齢の親御さんの様子をメールで報告するので、普段あまり会えないご両親がどんな様子で暮らしているかわかるのも特徴ですね」

なるほど、親の暮らしをサポートする“親孝行"でありつつ、子の心配を解消できるのも魅力というわけか。しかし、本来なら自分がやるべきことを見知らぬ他人にやってもらうとなると、抵抗がある人もいる気がする。僕だったら恐縮しちゃって、招き入れる前に部屋の大掃除をしたくなるかも。

「確かに、『他人に家事を任せるなんてみっともない!』といって敬遠される高齢者の方もいらっしゃいますね。ただ、そんな親御さんも同じスタッフが一カ月、二カ月と通ううちにコミュニケーションが深まり、次第に喜んでいただけるようになるケースが多いです。また、最近ではご両親へのプレゼントとして、単発の家事代行を注文される方も増えていますよ」

例えば、膝の悪い母親のためにプロによる浴室清掃を頼むなど、目的を絞ったピンポイントな家事代行を依頼する子世代も増えているようだ。カジタクでは、こうした目的別サービスを『家事玄人』というパッケージ商品にして店頭販売をはじめたところ、約1年で2万個以上を売り上げるヒット商品になったとか。

「『家事玄人』は購入者の30%以上が、ご両親など自分以外の方へのプレゼントとして利用されています。定期的な家事代行サービスには躊躇してしまう親世代の方も、“単発"で“プロの技術"ということであれば、快く受け取ることができるという感想が多いんですよ」

自宅に他人の手が入るのを嫌がる両親でも、こんなプレゼントなら喜んでもらえるかもしれない。両親の誕生日や記念日の贈り物に悩んでいる人は、検討してみてもいいのでは?

2012年6月15日金曜日

初公判のJR西・前社長「事実を包み隠さず・・・」

「事実を包み隠さず明らかにする」。JR福知山線脱線事故で業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本の山崎正夫・前社長(67)は、神戸地裁で21日始まった公判で、裁判に臨む決意をこう明かした。

事故から5年8か月。家族はなぜ逝ったのか、答えを探し続けてきた遺族らが裁判に求めるのも、事故の真相だ。法廷で599人にのぼる全被害者の名前が読み上げられる間、手を合わせ、涙をぬぐう遺族ら。山崎被告の無罪主張には落胆しながらも、その表情に浮かぶのは、憎悪や悲しみばかりではなかった。

午前10時、初公判は神戸地裁で一番大きい101号法廷(112席)で始まった。紺色のスーツにグレーのネクタイ姿の山崎被告は、遺族や負傷者で埋まった傍聴席に向かって深々と頭を下げ、弁護人の前の被告席に座った。

人定質問で岡田信裁判長に職業を問われると「現在は嘱託で(JR西日本に)勤務しています」と答えた。

起訴状朗読で、検察官が被害者全員の名前を一人ずつ読み上げた約30分間、被告席で、被害者名を記した一覧表に目を落とした。

罪状認否では、傍聴席、検察官席、裁判官席に深く頭を下げ、「一言おわびを述べたい」と切り出した。「遺族、負傷者の悲しみや苦しみを目の当たりにし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。亡くなられた方々のご冥福と、おけがをされた方の一日も早いご回復を心よりお祈りします」と話し、改めて一礼した。

続いて弁護人から受け取った書面の朗読を始めた。起訴事実について「事実とは全く異なる。そのような決めつけは非常にショックだ。裁判で何としても潔白を明らかにしたい」と無罪を主張した。その上で「質問にも真摯(しんし)に答えたい。そのことが被害者、遺族の皆さんの願いでもあると信じている」と一気に読み上げた。

脱線事故の直後、子会社社長から約7年ぶりにJR西に呼び戻され、翌年、社長に就任。安全対策を重視した社内改革を打ち出し、被害者対応に力を注いだ。

「ご遺族と向き合えなければ、JR西の再生はあり得ない」。そう繰り返し口にし、これまでに犠牲者の約7割を弔問した。

昨年7月、業務上過失致死傷罪で在宅起訴され、翌月、社長を辞任。その後、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の情報漏えい問題に関与したことが明るみに出て、遺族たちの怒りを買った。